現在のフレッツ光は利用者が増える時間帯(夜間)になると、動画もまともに再生できないほど遅くなります。
この問題を解決してくれるのが高速通信サービス「v6プラス」です。
「v6プラス」を使えば利用者が増える夜間でも快適な通信ができるようになります。
「v6プラス」をはじめとしてOCNバーチャルコネクトやTransixなどの高速通信サービス(IPv4 over IPv6)は、もはやフレッツ光には必須の通信方式となりました。
この記事では「v6プラス」の速さの秘密と、他の高速通信サービスに対するメリット・デメリットを整理していきます。
「v6プラス」を使えば何が変わる?
v6プラスやTransixなどの高速通信サービスを利用すると、フレッツ光が速くなります。
速くなるポイントは2つあります。
フレッツ光の速度低下を回避
現在のフレッツ光は、通信量が増えるお昼・夜間になると通信速度が非常に遅くなります。
動画もまともに再生できないくらいに遅くなります。
これはスマホの普及により利用者が急増したことと、Netflixなどの動画サービスによりコンテンツのデータ量が大きくなったことが原因です。
「v6プラス」などの高速通信サービスを利用すると、通信の混雑している時間帯でも快適なデータ通信を行うことができます。
フレッツ光の通信速度が速くなる(かも)
一部のフレッツ光の回線品目では、回線本来の速度を減速して利用者へ提供しています。
「フレッツ光ハイスピードタイプ」と言われる回線品目がそれ、回線自体は本来「下り最大1Gbps」の能力があるのにわざわざ「下り最大200Mbps」に大幅減速して提供しています。
v6プラスなどの高速通信サービスを利用すれば、この「わざわざ減速」する仕組みを迂回できて回線本来の「下り最大1Gbps」で快適利用することができます。
「v6プラス」の速さの仕組みは?
フレッツ光の速度低下の原因
スマホの普及(利用者の急増)と動画サービスの拡大(コンテンツの大容量化)によりフレッツ光の夜間の通信速度が遅くなっています。
フレッツ光は世界最大のネットワークで、本来はこの程度の利用者急増・データ量増大では影響を受けるネットワークではありません。
それなのに遅くなる理由は「フレッツ光とインターネットの接続地点が混雑しているから」です。
この「フレッツ光とインターネットの接続地点」では、従来の通信方式「IPv4(PPPoE)認証方式」でのユーザーID/パスワードによる接続認証がすべての通信に対して行われています。
この認証が混雑している(認証が待たされる)ことで、フレッツ光の通信速度が遅くなっています。
速度低下の回避策
従来の通信方式「IPv4(PPPoE)認証方式」では、通信規格上の限界として通信の混雑は避けることができません。
新しい通信方式「IPv6(IPoE)認証方式」なら、事前に自宅のルーターがNTT東西により認証されているため通信の度にユーザーID/パスワードによる認証を行う必要がありません。
従来の通信方式「IPv4(PPPoE)認証方式」から新しい通信方式「IPv6(IPoE)認証方式」に変更することで、フレッツ光の混雑地点(接続認証)を迂回することができます。
- 新しい通信方式「IPv6(IPoE)認証」なら混雑地点(接続認証)を迂回できる
- 混雑を迂回することでフレッツ光が遅くならない
問題点:IPv4サイトが見れなくなる
新しい通信方式「IPv6(IPoE)認証方式」ならフレッツ光の混雑地点(認証地点)を迂回することでフレッツ光が遅くなりません。
でも新しい通信方式「IPv6(IPoE)認証方式」はIPv6対応サイト・サービスしか利用できません。
GoogleやFacebookなどのような大きなサービス(IPv4/IPv6両対応)を除き、現在はまだまだIPv4サイトが主流です。
新しい通信方方式「IPv6(IPoE)認証方式」はフレッツ光は遅くならなないけど現在主流のIPv4サイト・サービスが利用できなくなります。
問題の解決策:IPv4がIPv6になりすます「IPv4 over IPv6」
この問題を解決するための考え方が「IPv4 over IPv6」です。
通信がインターネットに出るまでは「すべてIPv6(IPoE)方式で通信(IPv4がIPv6に成りすます)」、インターネットに出てからは「IPv4通信に戻す」という考え方です。
これによりフレッツ光内ではIPv6(IPoE)により混雑を迂回、インターネット上ではIPv4サイト利用が可能になります。
v6プラスの速さの仕組み
この「IPv4通信がIPv6通信に成りすます」という考え方を通信規格化したものに「MAP-E」と「DS-Lite」という規格があります。
「v6プラス」は「MAP-E」規格に基づいて開発された通信サービスになります。
「v6プラス」を利用することで「IPv4通信でもIPv6通信に成りすます」「IPv6(IPoE)認証で混雑を迂回」「IPv4サイトも利用可能」となるわけです。
- 「IPv4 over IPv6」には「MAP-E」「DS-Lite」の規格がある
- 「v6プラス」は「MAP-E」規格のサービス商品
- ※MAP-E・DS-Liteは規格名
- ※v6プラス・OCNバーチャルコネクト・Transixなどはサービス名
「OCNバーチャルコネクト」や「Transix」とどう違う?
高速通信の2つの規格「MAP-E」と「DS-Lite」
高速通信サービス「IPv4 over IPv6」を実現する通信規格には「MAP-E」「DS-Lite」などがあります。
実は規格はたくさんありますが現在主流の規格は「MAP-E」と「DS-Lite」ということになります。
そしてこれらの通信規格に沿って開発された通信サービスが「v6プラス」や「Transix」などになります。
MAP-E | DS-Lite | |
---|---|---|
通信サービス |
|
|
「MAP-E」「DS-Lite」は通信規格の名前です。
「v6プラス」「Transix」などは通信規格に沿って開発された通信サービスの商品名です。
- 「MAP-E」「DS-Lite」は通信規格名
- 「v6プラス」「Transix」はサービス名
MAP-EとDS-Liteの違い
仕組み(規格)上の違い
MAP-E | DS-Lite | |
---|---|---|
IPv4 over IPv6 実現方式 |
IPv4パケットをIPv6パケットでカプセル化 | |
グローバルIPv4 の割り当て |
自宅のルーターに割り当て ※共有 |
VNE側に割り当て |
NAT ※ポート変換 |
自宅のルーターで行う | VNEで行う |
MAP-eもDS-Liteも自宅ルーターに「完全なIPv4アドレス」を付与しません。
そのため、これらIPv4 over IPv6の通信サービスでは注意書きに「使えなくなるサービスがあります」という曖昧な注意書きがあります。
MAP-eでは自宅ルーターに「グローバルIPv4アドレス」を付与しますが、複数人で共有する共有IPv4ドレスとなります。
このため、サービスによって利用するポートが自宅ルーターに付与されない場合があり、この場合にはサービス利用できません。
DS-Liteでは自宅ルーターには「プライベートIPv4アドレス」が付与されるため、外部から自宅への接続や特定ポート利用ができません。
使い勝手の違い
仕組みの話しは面倒なので置いておいて、では使い勝手はどう違う?というのを見てみましょう。
どちらもフレッツ光が速くなる(遅くならない)という点では同じですが、自宅のルーターに付与されるIPv4アドレスの付与され方が違います。
MAP-E | DS-Lite | |
---|---|---|
IPv4ポート開放 | 一部可能 | 不可 |
IPv4アドレス変更 | 基本的に不可 ※工事後などで勝手に変更 |
ルーターの再起動で可 |
v6プラス(MAP-E)は自宅ルーターに「IPv4アドレス(共有)とポート(一部)」が付与されますが、Transix(DS-Lite)では付与されません。
これにより、V6プラスは付与されたポート内においてポート開放ができるというメリットがあります(DS-Liteではポート開放できない)。
また、仕組み上v6プラス(MAP-E)はルーター再起動などしてもIPv4アドレスは変更されませんが、Transix(DS-Lite)ではルーター再起動によりインターネット上でのIPv4アドレスを変更することができます。
- ポート開放したいならv6プラス(MAP-E)
- IPv4アドレスを変えたいならTransix(DS-Lite)
v6プラス(MAP-E)とTransix(DS-Lite)はどちらが速い?
v6プラスもTransixもフレッツ光の夜間の速度低下を回避し、快適な通信を実現してくれます。
ではv6プラス(MAP-E)とTransix(DS-Lite)はどちらが速いでしょうか?
応えは「どちらも同じ速さ」です。
v6プラス(MAP-E)もTransix(DS-Lite)もフレッツ光を速くする技術ではなく混雑を迂回する技術です。
混雑(速度の低下)を迂回するだけなので、どちらも「フレッツ光本来の性能で通信できる」ということになります。
- v6プラスもTransixも同じ速さ
- 「速くする技術」ではなく「混雑を迂回する技術」
MAP-Eのサービス商品
v6プラス(日本ネットワークイネイブラー)
v6プラスは日本ネットワークイネイブラー(JPNE)が商品化し、プロバイダー各社へOEM提供しています。
「IPv4 over IPv6」として最初に商品化された通信方式であり、現在日本でもっともシェアの高い高速通信サービスです。
「MAP-E」方式としては後発ですが、NTT系列のプロバイダーを中心にシェアを広げています。
v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス) | JPNE
IPv6オプション(ビッグローブ)
IPv6オプションは大手プロバイダー「BIGLOBE」が商品化し、BIGLOBEサービスで提供されています。
※現在のところ、他社プロバイダーへの提供はない
v6プラスをほぼ完全互換なのでv6プラス対応ルーターがそのまま使えます。
OCNバーチャルコネクト(NTTコミュニケーションズ)
OCNバーチャルコネクトはNTTコミュニケーションズが商品化し、プロバイダー各社へOEM提供しています。
「MAP-E」方式としては後発ですが、NTT系列のプロバイダーを中心にシェアを広げています。
OCNバーチャルコネクトサービス(IPoE) | NTTコミュニケーションズ
DS-Liteのサービス商品
Transix(インターネットマルチフィード)
TransixはIIJ(インターネットイニシアティブジャパン)系列のIMF(インターネットマルチフィード)が商品化し、プロバイダー各社へOEM提供しています。
v6プラスと並び、現在の高速化通信サービスの二本柱になっています。
transix(トランジックス)サービスとは | インターネットマルチフィード
サービス | 提供プロバイダー |
---|---|
Transix | IIJひかり エキサイト光 |
v6コネクト(ASAHIネット)
v6コネクトは老舗プロバイダー「朝日ネット」が商品化している高速通信サービスです。
現時点では朝日ネット内のサービスのみで提供されています。
サービス | 提供プロバイダー |
---|---|
v6コネクト | 朝日ネット |
クロスパス(アルテリアネットワークス
クロスパスは丸紅系のアルテリアネットワークスが商品化し、現在のところ「楽天ひかり」へ提供されています。
ブロードバンドアクセス(クロスパス) | アルテリア・ネットワークス
サービス | 提供プロバイダー |
---|---|
クロスパス | 楽天ひかり |
MAP-EとDS-Liteのどちらを選ぶべき?
高速通信サービスは現在少し乱立気味なので、「シェアの大きいサービスを選ぶ」が基本になります。
- v6プラス(MAP-E)
- OCNバーチャルコネクト(MAP-E)
- Transix(DS-Lite)
シェア上位の「v6プラス」と「OCNバーチャルコネクト」はどちらも「MAP-E」規格の通信方式なので同じものと考えてよいです。
選ぶ基準は「v6プラスかOCNバーチャルコネクトか」という商品単位ではなく「MAP-EかDS-Liteか」という通信規格単位で選びましょう。
それぞれメリット・デメリットがありますが、ざっくりした選び方は以下のようになります。
- 普通はv6プラス(OCNバーチャルコネクト)を選ぶ
- 任意のタイミングでIPv4アドレスを変えたいならTransixを選ぶ
※MAP-Eは基本的にIPv4アドレスは変わらない
「v6プラス」のデメリットは?
デメリット① IPv4アドレスが変えられない(変わらない)
v6プラスを利用すると「IPv4アドレスが変更できない」という注意点があります。
従来の通信方式であれば、ルーターを再起動することでIPv4アドレスを再取得しIPv4アドレスを変更することができました。
※プロバイダーによって仕様はかわりますが
「v6プラス」の環境においては、ルーターを再起動してもIPv4アドレスは変わりません。
IPv4アドレスが変えられないと何が困る?
IPv4アドレスはインターネット上の「住所」であり、通常はこれが変えられなくても困ることはありません。
ただし、一部の人・一部の使い方においては「住所不定にしたい」「住所を変えたい」という場合があります。
サイトのサービス利用などで利用規約に違反した人がいれば「IPv4アドレスによる利用規制」が行われる場合があります。
また、v6プラスは複数の人が同じIPv4アドレスを共有するので、自分が悪くなくても共有他者が悪さをすれば自分も規制される場合もあります。
さらには、匿名掲示板の利用などにおいてIPv4アドレスを変えたい場合もあるかもしれません。
こんな場合には「IPv4アドレスが変えられない」というのはちょっと不便かもしれません。
Transixならルーター再起動でIPアドレスが変わる
普通にネットを使っている場合は「IPv4アドレスが変えられない」ということで困ることはたぶんありません。
しかし、どうしても「IPv4アドレスを変えたい」という場合にはv6プラスではなくTransix(DS-Lite)がおすすめです。
Transix(DS-Lite)であれば、ルーターを再起動することでIPv4アドレスを変更することができます。
デメリット② IPv4ポート開放が自由にできない
v6プラスはIPv4アドレスを複数人で共有しており、ポートを分割して付与しているため、自宅のルーターにすべてのIPv4ポートが割り当てられるわけではありません。
このため、特定のポート開放が必要な場合において、そのポートが自宅ルーターに割り当てられていなければ、そのサービスは利用できない、ということになってしまいます。
ポート開放が自由にできないと何が困る?
現在の自宅の環境において、ルーターの設定画面で「ポート開放」「ポートフォワーディング」などの設定を行ったことがなければこの制限はまったく気にする必要はありません。
「ポート開放」「ポートフォワーディング」設定を行っている場合には要注意で、解放すべきポートが割り当てられていない場合には以下のようなサービスを利用することができません。
- 自宅でサーバー公開している
- Webカメラなどポート開放が必要な機能を使っている
- VPN接続で外部から自宅のネットワークを利用している
- 特定のポート開放が必要なゲームなどを利用している
つまり現在お使いのルーターで「ポート開放」設定している人!
ポート開放を自由にしたいなら「v6プラス固定IPアドレス」
v6プラスでも「IPv4固定アドレスを使いたい」「IPv4ポート開放を自由にやりたい」という場合には「v6プラス固定IPアドレス」というサービスがあります。
v6プラスの環境において「IPv4固定アドレスを付与」してくれるオプションです。
IPv4固定アドレスが付与されることで、「自分だけのIPv4アドレス」「ポート開放が自由にできる」という環境を作ることができます。
ただしこの「v6プラス固定IPアドレス」サービスを提供しているプロバイダーは多くなく、選択肢としては「enひかり」くらいになります。
デメリット③ v6プラス対応ルーターが必要
デメリットと言うようなことではありませんが、v6プラスで通信するためにはv6プラスの通信規格にあったルーターが必要です。
現在市販のルーターはほとんどがv6プラスに対応しているので、v6プラス対応ルーター選びに困ることはないし、現在ご利用のルーターがすでにv6プラスに対応している場合も多いでしょう。
しかし、かなり前(2015年より前くらい)に購入したルーターだとv6プラスに対応していない場合が多いです。
この場合にはv6プラス対応ルーターを購入する必要があります。
v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス) | JPNE
ひかり電話をご利用なら別途対応ルーター不要
なお、フレッツ光のオプションとして「ひかり電話」をご利用の場合は別途v6プラス対応ルーターを用意する必要はありません。
ひかり電話を利用する場合にはプロバイダー(またはNTT東西)より「ひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)」がレンタルされます。
この「ひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)」にv6プラス通信機能があるため、別途対応ルーターは必要ありません。
※もちろん、別途対応ルーターでv6プラス通信することもできます。
「v6プラス」のメリットは?
メリット① フレッツ光の通信混雑を迂回できる(遅くならない)
フレッツ光の夜間の通信混雑を迂回することで、フレッツ光回線本来の快適な通信環境を維持することができます。
つまり「夜間でも通信速度が遅くならない」ということですね。
v6プラスの最大の利用者メリットがこれです。
メリット② フレッツ光が速くなる(かも)
以下のフレッツ光サービス品目をご利用の方であれば、規格上の通信速度が速くなります。
フレッツ光回線品目 | 従来の通信速度 | v6プラスでの通信速度 |
---|---|---|
ファミリーハイスピードタイプ | 上り:200Mbps 下り:200Mbps |
上り:200Mbps 下り:1Gbps |
マンションハイスピードタイプ | 下り:200Mbps 上り:200Mbps |
上り:200Mbps 下り:1Gbps |
従来の通信規格が「下り200Mbps」だった回線品目が、v6プラス通信(IPv6通信)にすると「下り1Gbps」に早変わりします!
なぜ通信規格速度が速くなる?
「ファミリーハイスピードタイプ」「マンションハイスピードタイプ」は回線本来の通信速度は「上り200Mbps/下り1Gbps」なのですが、なぜかNTT東西はこの下り速度に速度制限をかけて「下り200Mbps」で提供しています。
「v6プラス(IPv6通信)」で通信すると、この「速度制限」をかけている仕組みの部分を迂回できるため、回線本来の通信規格である「下り1Gbps」になる、ということです。
メリット③ IPv4アドレスの枯渇問題に貢献できる
利用者メリットではないのですが・・・
v6プラスが普及することで「IPv4アドレスの枯渇問題」が改善されます。
v6プラスを利用することで、インターネット社会の大きな問題である「IPv4アドレスの枯渇問題」解決に貢献できます(笑)
「IPv4 over IPv6」の本来の目的
余談ですが、v6プラスやTransixなど「IPv4 over IPv6」の本来の目的はフレッツ光を速くすることではありません。
「IPv4 over IPv6」の本来の目的は「IPv4アドレスの枯渇を防ぐ」「緩やかにIPv4環境からIPv6環境へ移行する」のが目的です。
「IPv4通信でもIPv6通信に成りすます」ことでIPv4通信もIPv6通信も「IPv6(IPoE)通信」に統一することができ、結果としてIPv4アドレスが節約できます。
この仕組みにより「たまたまフレッツ光の混雑を回避できた!」というだけの話しですね。
- IPv4アドレスの枯渇を防ぐ
- IPv4環境からIPv6環境へ緩やかに移行する
積極的にv6プラスを利用しましょう!
メリット④ IPv4固定アドレスが使える
先の「v6プラスならIPv4アドレスの枯渇問題に貢献できる」とは正反対のメリットなのですが・・・
v6プラスは「IPv4 over IPv6」サービスの中で唯一「IPv4固定アドレス」のサービスを提供しています。
IPv4固定アドレスを使うことで、フレッツ光の高速通信を実現する「IPv4 over IPv6」の環境でありながら自分専用のIPv4アドレスが持てます。
つまり「IPv4固定アドレス」を利用することで、v6プラスなど高速通信サービスの弱点だった「IPv4アドレスが自由にならない」という欠点を解決することができ、最強の通信環境となります。
「IPv4固定アドレス」を提供しているプロバイダーは少ない
「IPv4固定アドレス」サービスはv6プラスの開発元であるJPNEがプロバイダーを通じて提供しています。
しかし、現在「IPv4固定アドレス」を利用者へ提供しているプロバイダーは多くなく、現実的には「enひかり」が選択肢となります。
「v6プラス」を使うには何が必要?
- v6プラス対応プロバイダーとの契約
- NTT東西との「フレッツv6オプション」契約(無料)
- v6プラス対応ルーター
v6プラス対応プロバイダーとの契約
v6プラスを提供している「v6プラス対応プロバイダー」との契約が必要です。
現在はほとんどのプロバイダーがv6プラス(MAP-E)やTransix(DS-Lite)などの高速通信サービスを提供しているので、その中から選ぶことになります。
フレッツv6オプションの契約(NTT東西)
NTT東西との「フレッツv6オプション」契約が必要です。
契約オプションですが利用料金・初期費用などなしで利用できます。
現在はほとんどの場合、v6プラス対応プロバイダーへ申し込んだ時点でプロバイダーが手続きを代行してくれるので、実際には何もやる必要はありません。
※手続き代行のため「個人情報をNTT東西へ提供します」という旨の規約に合意します。
- フレッツv6オプションの契約が必要(NTT東西)
- 利用料金は一切不要
- 多くの場合、プロバイダーが手続き代行してくれる
v6プラス対応ルーター
そして「v6プラス」の通信方式に対応したルーターが必要です。
現在市販されているルーターはほぼすべてがv6プラスに対応しているので、特にルーター選びに困ることはありません。
ひかり電話をご利用なら別途ルーターは不要
なお、ひかり電話をご利用の場合には別途「v6プラス対応ルーター」を用意する必要はありません。
ひかり電話をご利用になる場合にはプロバイダーより「ひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)」がレンタルされますが、この「ひかり電話対応機器」が「v6プラス対応ルーター」になります。
- v6プラス対応ルーターが必要
- ほとんどの市販品が対応しているので困ることはない
- ひかり電話をご利用なら「ひかり電話対応機器」で代用可能
「v6プラス」の対応ルーターは?
v6プラスを利用するためにはv6プラスの通信方式に対応したルーターが必要です。
現在市販されているほとんどのルーターはv6プラスをはじめとして国内で採用されている高速通信方式に対応しているので、特に購入が難しいことはありません。
今お使いのルーターがv6プラスに対応している場合も多いと思います。
以下のページでv6プラスの対応ルーターを紹介しているので、確認してみてください。
v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス) | JPNE
市販のルーターを購入する
現在市販されているほとんどのルーターは「v6プラス」をはじめ、TransixやOCNバーチャルコネクトなどの高速通信にほぼ全対応しています。
市販のエントリーモデルなら、安くて一通りの機能が揃った以下のもので良いでしょう。
また、Wi-Fiの最新規格で速度を上げたい場合など、少し高級品で以下のモデルでも良いです。
また、現在お使いのルーターがあればそれがv6プラスに対応しているかもしれません。
以下のページでv6プラスの対応ルーターを紹介しているので、確認してみてください。
v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス) | JPNE
ひかり電話機器(ホームゲートウェイ:HGW)
ひかり電話をご利用であれば、v6プラス対応ルーターを別途用意する必要はありません。
ひかり電話をご利用ならプロバイダー(またはNTT東西)より「ひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)」がレンタルされますが、この「ひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)」がv6プラス通信に対応しています。
ルーターの接続設定は難しい?
「v6プラス対応ルーター」と言えばなにやら非常に高度で難しい機械のように感じますが、通常のルーターと全く変わりません。
ルーターを自宅のONE(フレッツ光の回線終端機器)に接続するときに接続方式として「v6プラス接続」を選ぶだけです。
いままでは通常「PPPoE接続」を選んでいた部分で「v6プラス接続」を選ぶだけ、です。
簡単ですね。
「v6プラス」対応のおすすめプロバイダー
高速通信サービスフル装備の「enひかり」
v6プラスが使えるプロバイダーを選ぶときに一番のおすすめは「enひかり」です。
月額料金が安いうえ「最低利用期間なし(違約金なし)」のシンプルプラン、ahamo(アハモ)やUQモバイルとのセット割引「勝手に割り」も提供されます。
また、v6プラスとTransixを選べて後から変更することもできるし、さらに「v6プラス固定IP」サービスも提供しています。
v6プラスやTransixなど高速通信サービスで最もサービス充実のプロバイダーです。
費用項目 | enひかり月額料金 | ||
---|---|---|---|
戸建て向け | 集合住宅向け | ||
初期費用 | 契約事務手数料 | 3,300円(新規) 2,200円(転用・事業者変更) | |
標準工事費 | 16,500円(派遣工事・宅内工事あり) 8,360円(派遣工事・屋外工事のみ) 2,200円(派遣なし、局内工事のみ) |
||
月額料金 | 基本料金 | 4,620円/月 | 3,520円/月 |
v6プラス オプション |
198円/月 ※Transixも選択可能(198円/月) |
||
v6プラスルーター レンタル |
提供なし ※特価販売あり |
||
その他 オプション |
v6プラス固定IPサービス ※770円/月 追加PPPoE接続 ※550円/月 ※v6プラスとPPPoEの併用ができる |
||
割引サービス | 「勝手に割り」 ※ahamo(アハモ)・UQモバイルとセット利用で110円/月を割引 |
||
契約 | 契約期間 | 契約期間の縛りなし | |
解約手数料 | なし(無料) | ||
支払い方法 | クレジットカード払い 口座振替払い |
契約形態のメリット
enひかりの契約形態は「最低利用期間なし」「解約時の違約金なし」です。
使ってみて気に入らないならいつでも違約金不要で解約することができます。
料金体系のメリット
enひかりはフレッツ光コラボの中で「月額料金最安」ではありませんが「月額料金最安級」です。
ドコモ光など大手キャリの光回線より月額1,000円以上安く使えます。
さらにenひかりでは「勝手に割り」という独自の割引サービスがあり、人気の格安スマホプラン「ahamo(アハモ)」や「UQモバイル」でのセット利用で月額110円の割引が受けられます。
高速通信サービスのメリット
「契約期間の縛りなし」と同時に最大の魅力が高速通信サービスフル対応という点です。
enひかりは高速通信サービスとして「v6プラス」「Transix」のどちらを選ぶこともできるし、あとから変更することもできます。
また、v6プラスの最後の砦ともいえる「v6プラス固定IPアドレス」サービスにも対応しており、v6プラス環境において「IPv4固定アドレスが使いたい」「IPv4ポート開放をしたい」という場合に対応可能です。
「v6プラス固定IPアドレス」に対応したプロバイダーは少なく、「契約メリット」「料金メリット」に加えて「v6プラスフル対応」がenひかりの最大の特徴と言えます。
ドコモのスマホとセットでおすすめのv6プラス
費用項目 | GMOとくとくBB×ドコモ光月額料金 | ||
---|---|---|---|
戸建て向け | 集合住宅向け | ||
初期費用 | 契約事務手数料 | 3,300円 | |
標準工事費 | 19,800円 | 16,500円 | |
月額料金 | 基本料金 | 5,720円/月 | 4,400円/月 |
v6プラス オプション |
無料 ※標準装備 |
||
v6プラスルーター レンタル |
無料レンタル | ||
割引サービス | 「ドコモ光セット割」適用 | ||
契約 | 契約期間 | 2年契約 自動更新あり |
|
解約手数料 | 14,300円 | 8,800円 | |
支払い方法 | クレジットカード払い 口座振替払い 請求書払い ※NTTドコモに準拠 |
auスマホとセットでおすすめのv6プラス
費用項目 | enひかり月額料金 | ||
---|---|---|---|
戸建て向け | 集合住宅向け | ||
初期費用 | 契約事務手数料 | 2年プラン | |
1,100円(新規) 2,200円(転用・事業者変更) | |||
3年プラン | |||
3,300円(新規) 3,300円(転用・事業者変更) | |||
標準工事費 | 2年プラン | ||
19,800円 ※825円/月×24回払い |
16,500円 ※814円+682円/月×23回払い |
||
3年プラン | |||
19,800円 ※550円/月×36回払い |
16,500円 ※715円+451円/月×35回払い |
||
月額料金 | 基本料金 | 2年プラン | |
5,698円/月 | 4,488円/月 | ||
3年プラン | |||
5,478円/月 | 4,378円/月 | ||
v6プラス オプション |
IPv6オプション(v6プラス互換) ※無料 |
||
v6プラスルーター レンタル |
レンタル提供あり ※550円/月 ※6か月間は無料 |
||
割引サービス | 「auスマートバリュー」適用可 「auセット割」適用可 |
||
契約 | 契約期間 | 2年プラン | |
2年契約・自動更新あり | |||
3年プラン | |||
3年契約・自動更新あり | |||
解約手数料 | 2年プラン | ||
9,500円(不課税) | |||
3年プラン | |||
11,900円(不課税) | |||
支払い方法 | クレジットカード払い 口座振替払い |
プロバイダー単独でおすすめのv6プラス
費用項目 | GMOとくとくBB「v6プラス」月額料金 | ||
---|---|---|---|
戸建て向け | 集合住宅向け | ||
初期費用 | 契約事務手数料 | 不要 | |
標準工事費 | 不要 ※別途フレッツ光回線が必要 |
||
月額料金 | 基本料金 | 990円/月 ※別途フレッツ光回線が必要 |
|
v6プラス オプション |
無料 ※標準装備 |
||
v6プラスルーター レンタル |
110円/月 ※必須オプション |
||
割引サービス | – | ||
契約 | 契約期間 | 最低利用期間2年 自動更新なし |
|
解約手数料 | 11,000円 | ||
支払い方法 | クレジットカード払い |