WXR-6000AX12へOpenWrt(WXR-5950AX12版)をインストールしてみたお話し

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OpenWRTルーター OpenWrtルーター
本記事はPRによる消費税込みの価格表示です
本記事はOpenWrt(21.02.3/23.05.0)で検証しています。

OpenWrtが正式対応しているルーターで10GbE対応のものはバッファローのWXR-5950AXだけだと思います。

メルカリなどのフリマアプリでもWXR-5950AX12は結構活発に取引されており、みなさんOpenWrt化が目的なのかな?と思っています。

さて、私が現在所有している10GbE対応ルーターにWXR-6000AX12Sがありますが、残念ながらまだOpenWrt正式対応版が出ていません。

ハードウェア的にはほとんどWXR5950AX12と同じであり、「もしかしてWXR-5950AX12版が動くのでは?」と思ってしまいます。

本記事は、所有しているWXR-6000AX12にWXR-5950AX12用のファームウェアをインストールしてみた話しです。

バッファローWXR-6000AX12でOpenWrtを使ってみたい!

我が家のメイン回線は電力系光回線の10ギガコースで、ルーターはRTX1300を使っています。

以前はバッファローWXR-6000AX12を使っていたのですがRTX1300購入に伴い退役しています。

WXR-5950AX12用ファームウェアは使える?

このWXR-6000AX12ですが、ハードウェア的にはWXR-5950AX12と同じ(?)ではないかという議論がネット上にあります。

そうであればWXR-5950AX12用ファームウェアがWXR-6000AX12でも使えるのではないか?ということを思うわけです。

大破さんもWXR-5950AX12へのOpenWrt移植完了報告で「WXR-6000AX12は所有していないので未確認」とおっしゃっているのでそのまま動く可能性はあるのかも、と思ってしまいます。

ということで、WXR-5950AX12用のOpenWrtファームウェアをWXR-6000AX12へインストールしてみました。

ハード構成は同じように見える・・・

WXR-5950AX12とWXR-6000AX12はハードウェアは同じ?については微妙です。

消費電力が違うから何か違う?とか、Wi-Fiのアンテナ数とかいろいろ違いはあるのですが、MTDのパーティションレイアウトなどを見ていても同じではないか?と思ってしまいます。

まぁ、すでに退役したWXR-6000AX12なので文鎮化してもいいかな、という思いでWXR-5950AX12用ファームウェアのインストールに踏み切ってしまいました。

WXR-6000AX12へのインストール手順を確認

WXR-5950AX12へのインストール手順は大破さんのブログに書かれています。

BUFFALO WXR-5950AX12 | 大破ログ

また、オリジナルファームウェアへの復元方法についてもOpenWrtのサポートコミットに記載されています。

OpenWrt Support Commit | Github

基本的にはこの記事を参考にしてWXR-5950AX12用ファームウェアをWXR-6000AX12へインストールしていきます。

注意点が以下になります。

TFTP初期ファームウェア名

初期ファームウェアはバッファロー特融の「AOSSボタンを押下したまま電源投入でtftp要求」により初期ブートさせます。

この時、WXR-6000AX12がTFTPサーバーへ要求するファイル名は「wxr_6000_ax12s_initram.uImage」となります。

なお、tftpサーバーのIPアドレスは同じで「192.168.11.10」への要求となります。

リカバリ用ファームウェア

リカバリ用ファームウェアは当然WXR-6000AX12用のファームウェアから作成します。

バッファロー提供の公式ファームウェアは暗号化されているので復号化が必要ですが、サポートコミット記載と同手順で復号化できます。

また、復号化したファイルから不要ヘッダを削除しますが、削除するバイト数がファームウェアによりことなるのでHexダンプで「UBI#」から始まるようにカウントしてヘッダ削除が必要です。

やってみたことと手順

以上のように、WXR-5950AX12用ファームウェアをWXR-6000AX12へインストールする場合の手順は(結果として)WXR-5950AX12へのインストール手順と同じです。

また、メーカーファームウェアへの戻し方も同じです。

初期ファームウェアのTFTPロード

WXR-6000AX12へOpenWrt初期ファームウェアをロードするためには、バッファロールーターでおなじみの「AOSSボタン押下しながら電源投入」によるTFTP要求により行います。

サポートコミットには以下の記載があります。

Flash instruction using initramfs image:

1. Prepare TFTP server with IP address 192.168.11.10
2. Rename OpenWrt initramfs image to “WXR-5950AX12-initramfs.uImage and
place it to TFTP directory
3. Hold AOSS (WPS) button and power on WXR-5950AX12
4. WXR-5950AX12 downloads initramfs image from TFTP server and boots
with it automatically
5. Upload sysupgrade image to WXR-5950AX12 and perform sysupgrade
6. Wait ~120 seconds to complete flashing

OpenWrt Support Commitより抜粋

注意点としては(当然ルーターが違うので)要求されるファイル名が違う、という点があります。

WXR-6000AX12におけるTFTP要求のファイル名は以下のファイル名となります。

WXR-6000AX12S-initramfs.uImage

ファームウェアのダウンロード

WXR-5950AX12用の初期ファームウェアおよびSysupgradeファームウェアをダウンロードします。

WXR-5950AX12ファームウェア | OpenWrtプロジェクト

初期ファームウェアは「KERNEL」、Sysupgradeイメージは「SYSUPGRADE」です。

どちらもダウンロードしておきます。

TFTPサーバーの準備

作業用PC(ノートPC利用)上にTFTP環境を構築します。

私は「TFTPD64」を利用しました。

TFTPサーバー「TFTPD64」 | Github

TFTPD64を解凍し、ホームディレクトリに初期ファームウェア(KERNEL)を置きます。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

初期ファームウェアのファイル名は「WXR-6000AX12S-initramfs.uImage」へリネームしておきます。

最後に作業用PCのIPアドレスを「192.168.11.10」とし、一応ファイアーウォールを停止しておきます。

WXR-6000AX12の初期ファームウェアロード

WXR-6000AX12の「AOSS」ボタンを押下したまま電源を入れます。

電源投入時の赤LEDが白LEDに変わったら「AOSS」ボタンをはなします。

これで作業用PC上のTFTPサーバーへ初期イメージ要求が行われます。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

TFTPD64のログはこんな感じです。

初期ファームウェアで動作確認

TFTP要求が成功すると、WXR-6000AX12は自動的にOpenWrt初期ファームウェアで再起動してきます。

作業用PCのIPアドレスを「192.168.1.100」などに変更し、OpenWrt初期値「192.168.1.1」にpingを打ってみます。

帰ってくれば再起動完了、あっけなくWXR-6000AX12は再起動してきました。

LuCIを開いてみると機種名は(当然ながら)WXR-5950AX12になっていますね。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

この状態(初期ファームウェアの状態)で一通りの動作確認をしてみました。

※今なら(Sysupgrade前なら)再起動すればメーカーファームウェアで起動できる・・・

パーティションレイアウトの確認

まず、パーティションレイアウトを確認してみました。

OpenWrt Support Commitには以下の記載があります。

Partition layout:

0x000000000000-0x000000100000 : “0:sbl1”
0x000000100000-0x000000200000 : “0:mibib”
0x000000200000-0x000000280000 : “0:bootconfig”
0x000000280000-0x000000300000 : “0:bootconfig1”
0x000000300000-0x000000600000 : “0:qsee”
0x000000600000-0x000000900000 : “0:qsee_1”
0x000000900000-0x000000980000 : “0:devcfg”
0x000000980000-0x000000a00000 : “0:devcfg_1”
0x000000a00000-0x000000a80000 : “0:apdp”
0x000000a80000-0x000000b00000 : “0:apdp_1”
0x000000b00000-0x000000b80000 : “0:rpm”
0x000000b80000-0x000000c00000 : “0:rpm_1”
0x000000c00000-0x000000c80000 : “0:cdt”
0x000000c80000-0x000000d00000 : “0:cdt_1”
0x000000d00000-0x000000d80000 : “0:appsblenv”
0x000000d80000-0x000000e80000 : “0:appsbl”
0x000000e80000-0x000000f80000 : “0:appsbl_1”
0x000000f80000-0x000001000000 : “0:art”
0x000001000000-0x000001080000 : “0:art_1”
0x000001080000-0x000001100000 : “0:orgdata”
0x000001100000-0x000001180000 : “0:orgdata_1”
0x000001180000-0x000005180000 : “rootfs”
0x000005180000-0x000009180000 : “rootfs_recover”
0x000009180000-0x000010000000 : “user_property”

OpenWrt Support Commitより抜粋

これに対し、WXR-6000AX12でのパーティションレイアウトは以下のようになっています。


root@OpenWrt:~# cat /proc/mtd
dev:    size   erasesize  name
mtd0: 00100000 00020000 "0:sbl1"
mtd1: 00100000 00020000 "0:mibib"
mtd2: 00080000 00020000 "0:bootconfig"
mtd3: 00080000 00020000 "0:bootconfig1"
mtd4: 00300000 00020000 "0:qsee"
mtd5: 00300000 00020000 "0:qsee_1"
mtd6: 00080000 00020000 "0:devcfg"
mtd7: 00080000 00020000 "0:devcfg_1"
mtd8: 00080000 00020000 "0:apdp"
mtd9: 00080000 00020000 "0:apdp_1"
mtd10: 00080000 00020000 "0:rpm"
mtd11: 00080000 00020000 "0:rpm_1"
mtd12: 00080000 00020000 "0:cdt"
mtd13: 00080000 00020000 "0:cdt_1"
mtd14: 00080000 00020000 "0:appsblenv"
mtd15: 00040000 00020000 "env-data"
mtd16: 00100000 00020000 "0:appsbl"
mtd17: 00100000 00020000 "0:appsbl_1"
mtd18: 00080000 00020000 "0:art"
mtd19: 00080000 00020000 "0:art_1"
mtd20: 00080000 00020000 "0:orgdata"
mtd21: 00080000 00020000 "0:orgdata_1"
mtd22: 04000000 00020000 "rootfs"
mtd23: 04000000 00020000 "rootfs_recover"
mtd24: 06e80000 00020000 "user_property"

まぁ、同じでしょうか・・・

インターフェースを自宅ネットワークに合わせる

インターフェースを自宅ネットワークに合わせて変更してみました。

具体的には「LANインターフェースのIPアドレス変更」「WANインターフェースをPPPoEへ変更」です。

どちらもLuCIから行いました。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

結果として自宅ネットワークのルーターとして通信可能な状態となっていることを確認しました。

当然、インターネット利用もできている状態までなっています。

無線は使えない

この状態(初期ファームウェア状態)では無線が使えないことを確認しました。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

LuCIのメニューに「Wireless」が出てきません。

まぁ、これは現時点では初期ファームウェアを使っているからでしょう、おそらくSysupgradeイメージのインストール後には使えるようになると思います。

ソフトウェアアップデート/インストール

ソフトウェアアップデートを利用してみました。

LuCIの日本語化程度ですが普通にソフトウェアのインストールとアップデートができました。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

ソフトウェアのインストール可能領域も400MB以上あります!!

とはいっても、まだSysupgradeイメージのインストール前なのでRAMは全部空いているわけですが・・・

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

また、WXR-5950AX12とWXR-6000AX12は同じQualcommのIPQ8078を搭載しているため、すでにNSSドライバー「kmod-qca-nss-dp」もインストールされています。

10ギガでリンク

現時点(初期ファームウェア状態)でのメモリ・ストレージおよびポートリンクの状態は以下の通り。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

10GbE対応のデスクトップPC(ポート#1)もWANインターフェースも10GbEでリンクされています。

問題点!10ギガ回線なりの速度が出ない!

しかし、致命的な問題があります。

速度測定で全く速度が出ません。

プロバイダーの網内での速度もインターネット上の速度測定サイトでも、上り1Gbps下り700Mbps程度で頭打ちしてしまいます。

プロバーダー網内での速度測定結果は以下の通り。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

また、網外だとこんな感じです。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

この速度ではWXR-6000AX12をOpenWrt化しても意味がありません。

メーカーファームウェアでの速度測定結果

メーカーファームウェアではプロバイダー網内ではこれくらい。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

また、網外だとこれくらいです。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

まぁ、まだインストール途中なので気に留めておく程度で先へ進みましょう。

Sysupgradeイメージのインストール

以上のことを確認し、初期ファームウェアながらもWXR-5950AX12用ファームウェアはWXR-6000AX12でも使える(使えそう?)ことを確認しました。

今ならWXR-6000AX12をリブートすればそのままメーカーファームウェアで再起動するのですが、「えいやっ!」って感じでSysupgradeを実行してしまいました。

私はSSHクライアントとしてteratermを使っているので、teratermの「scp/ssh」機能でSysupgradeイメージファイルを「/tmp」ディレクトリへアップロード。

そしてSysupgradeコマンドでインストールしました。


sysupgrade /tmp/openwrt-23.05.0-ipq807x-generic-buffalo_wxr-5950ax12-squashfs-sysupgrade.bim

普通に使える、動くだけなら

Sysupgrade実行後にはすぐにSSHが切断され、WXR-6000AX12は再起動してきます。

初期ファームウェアでの動作確認時同様、Sysupgrade後の状態でも普通にWXR-6000AX12で動きます。

RAM/ROMの状態はこんな感じ、LAN/WANも10GbEでリンク。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

ソフトウェアで使える容量は35MBくらいです。

無線が使えるようになった

初期ファームウェア状態では表示されなかった「Wireless」メニューが表示されました。

無線設定も可能となっています。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

ルーター起動が速くなった

WXR-6000AX12はメーカーファームウェア状態だと起動に3分もかかります!(大げさ?)

しかもバッファローのファームウェアはちょっと設定変更したくらいで再起動するので、たまに(設定変更時)イライラすることがありました。

これがOpenWrt化すると電源投入から20秒程度でインターネット利用が可能な状態まで起動してきます。

Luciの操作感がサクサク

今まで何台かの市販ルーターをOpenWrt化してきましたが、これまでのどのルーターと比べてもWXR-6000AX12でのLuCIの操作感はサクサクです。

さすが最新モデルのフラッグシップです(最新ではなくなりましたが)。

LEDランプが機能しない

WXR-6000AX12には本体前面に4つのLEDランプがあります。

左から「Wireless」「Internet」「Router」そして電源です。

OpenWrt化すると電源投入時直後の全点灯・点滅以外は電源LEDのみが点灯・点滅であり、その他のLEDは機能しません。

ちょっと寂しい感じですが、LED設定で使えるようになるのでしょうか??

やはり10ギガ回線なりの速度が出ない!

初期ファームウェアイメージ状態では10ギガ回線なりの速度が出ませんでした。

「Sysupgradeイメージをインストールしたら変わるのかな?」とおもっていましたが、やはりSysupgradeイメージでも10ギガ回線なりの速度が出ません

Qualcomm NSSドライバーを削除

WXR-5950AX12用OpenWrtイメージにはQualcomm向けのNSSドライバーが最初からインストールされています。

このNSSドライバーを削除(削除後いったんルーター再起動)してみましたが、速度測定結果に変わりはありません。

Qualcomm NSSドライバーを再インストール

次に、再度NSSドライバーをインストール(いったんルーター再起動)してみましたが、これも速度測定結果に変わりはありません。

ファームウェアバージョンを変えてみる

最新のファームウェア「23.05」をインストールしていますが、「もしかして違うバージョンなら!?」と思い、バージョンを変えてみました。

以下、試してみたファームウェアバージョン。

  • 23.05.2
  • 23.05.1
  • 23.05.0
  • 23.05.0-RC4
  • 23.05.0-RC3
  • 23.05.0-RC2
  • 23.05.0-RC1

WXR-5950AX12はバージョン23.05以降からの対応なので、要するに全バージョンを試してみたということになります。

どれも同じでしたね・・・

飽きたので(わからないので)元に戻す

速度は出ませんでしたがとりあえず動くことが確認できたのでよしとします(よくありませんが・・)。

というか、原因調査とか私には難しすぎますし飽きてきたので元に戻す(メーカーファームウェア)ことにしました。

今回は「動作確認」と「手順確認」としましょう。

リカバリー用ファームウェアの作成

WXR-6000AX12をメーカーファームウェアに戻すためにリカバリー用ファームウェアを作成します。

リカバリー用ファームウェアはバッファローが提供している公式ファームウェアを使用します。

WXR-6000AX12Sファームウェア | バッファロー

私は現時点での最新ファームウェア(バージョン3.54)を使用しました。

リカバリーファームウェアについて、OpenWrt Support Commitには以下の記載があります。

Reverting to stock firmware:

1. Decrypt official image by buffalo-enc and remove header

example of decryption:

$ buffalo-enc -i wxr_5950ax12_jp_305 -o wxr_5950ax12_jp_305.dec \
-d -k olaffuB -O 0xc8

example of removing header (v3.05):

– before

$ hexdump -n 64 -v -C wxr_5950ax12_jp_305.dec
00000000 57 58 52 2d 35 39 35 30 41 58 31 32 5f 33 2e 30 |WXR-5950AX12_3.0|
00000010 35 5f 31 2e 30 31 5f 4a 50 5f 6a 70 5f 71 63 61 |5_1.01_JP_jp_qca|
00000020 0a 66 69 6c 65 6c 65 6e 3d 34 35 33 35 30 39 31 |.filelen=4535091|
00000030 32 0a 55 42 49 23 01 00 00 00 00 00 00 00 00 00 |2.UBI#……….|
00000040

– after

$ hexdump -n 64 -v -C wxr_5950ax12_jp_305.ubi
00000000 55 42 49 23 01 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 |UBI#…………|
00000010 00 00 08 00 00 00 10 00 78 cf c4 91 00 00 00 00 |……..x…….|
00000020 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 |…………….|
00000030 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 3d 2a 64 fd |…………=*d.|
00000040

OpenWrt Support Commitより抜粋

つまり、「buffalo-enc」ツールで公式ファームウェアを復号化後に不要なヘッダ部分を削除する、という手順です。

メーカーファームウェアの復号化

バッファローが提供している公式ファームウェアは暗号化されているので暗号化解除(復号化)する必要があります。

buffalo-encツールは構築が面倒なので、私は大破さんが公開されているwindows版ツール「firmware-wintools」を使用させていただきました。

firmware-wintools | Github


firmware-wintools buffalo-enc -i wxr_6000ax12s_jp_354 -o wxr_6000ax12s_jp_354.dec -d -k olaffuB -O 0xc8
===== buffalo-enc モード (復号) =====
 マジック       : 'start'
 シード値       : 0x08
 プロダクト名   : 'WXR-6000AX12S'
 バージョン     : '3.54'
 データ長       : 48627763 bytes
 チェックサム   : 0x3ac490b4

復号化したファイルはOpenWrtルーターの「/tmp」ディレクトリへ転送しておきます。

不要ヘッダの削除

復号化後の公式ファームウェアを16進ダンプすると以下のようになっています。


root@OpenWrt:/tmp# hexdump -n 64 -v -C wxr_6000ax12s_jp_354.dec
00000000  57 58 52 2d 36 30 30 30  41 58 31 32 53 5f 33 2e  |WXR-6000AX12S_3.|
00000010  35 34 5f 31 2e 30 35 5f  4a 50 5f 6a 70 5f 71 63  |54_1.05_JP_jp_qc|
00000020  61 0a 66 69 6c 65 6c 65  6e 3d 34 38 36 32 37 37  |a.filelen=486277|
00000030  31 32 0a 55 42 49 23 01  00 00 00 00 00 00 00 00  |12.UBI#.........|
00000040

ファイルの「UBI#」より前の部分が不要ヘッダ部分となるため、「ファイル先頭から51バイトを削除」となります。

不要ヘッダの削除はLinuxのddコマンドで行いました。


root@OpenWrt:/tmp# dd if=/tmp/wxr_6000ax12s_jp_354.dec of=/tmp/wxr_6000ax12s_jp_354.ubi bs=1 skip=51
root@OpenWrt:/tmp# 
root@OpenWrt:/tmp# hexdump -n 64 -v -C wxr_6000ax12s_jp_354.ubi
00000000  55 42 49 23 01 00 00 00  00 00 00 00 00 00 00 00  |UBI#............|
00000010  00 00 08 00 00 00 10 00  3d 9e 3e 8d 00 00 00 00  |........=.>.....|
00000020  00 00 00 00 00 00 00 00  00 00 00 00 00 00 00 00  |................|
00000030  00 00 00 00 00 00 00 00  00 00 00 00 11 51 42 e9  |.............QB.|
00000040

以上でリカバリー用ファームウェア作成となります。

メーカーファームウェアでのリカバリー

リカバリー用ファームウェアの作成は完了したので、これを使ってWXR-6000AX12をメーカーファームウェアへ戻していきます。

OpenWrt Support Commitには以下の記載があります。

4. Find partitions “rootfs” and “rootfs_recover”

example:

root@OpenWrt:/# cat /proc/mtd
dev: size erasesize name

mtd22: 04000000 00020000 “rootfs”
mtd23: 04000000 00020000 “rootfs_recover”

in this case, “rootfs” is mtd22 and “rootfs_recover” is mtd23

5. Format “rootfs”/”rootfs_recover” partition with the uploaded image

example:

ubiformat /dev/mtd22 -f /tmp/wxr_5950ax12_jp_305.ubi
ubiformat /dev/mtd23 -f /tmp/wxr_5950ax12_jp_305.ubi

OpenWrt Support Commitより抜粋

作成してアップロードしたメーカーファームウェアを「rootfs」および「rootfs_recoverty」パーティションへ「ubiformat」コマンドで書き戻す、という手順になります。

では、復元先パーティションを再度確認しておきます。


root@OpenWrt:~# cat /proc/mtd
dev:    size   erasesize  name
mtd0: 00100000 00020000 "0:sbl1"
mtd1: 00100000 00020000 "0:mibib"
mtd2: 00080000 00020000 "0:bootconfig"
mtd3: 00080000 00020000 "0:bootconfig1"
mtd4: 00300000 00020000 "0:qsee"
mtd5: 00300000 00020000 "0:qsee_1"
mtd6: 00080000 00020000 "0:devcfg"
mtd7: 00080000 00020000 "0:devcfg_1"
mtd8: 00080000 00020000 "0:apdp"
mtd9: 00080000 00020000 "0:apdp_1"
mtd10: 00080000 00020000 "0:rpm"
mtd11: 00080000 00020000 "0:rpm_1"
mtd12: 00080000 00020000 "0:cdt"
mtd13: 00080000 00020000 "0:cdt_1"
mtd14: 00080000 00020000 "0:appsblenv"
mtd15: 00040000 00020000 "env-data"
mtd16: 00100000 00020000 "0:appsbl"
mtd17: 00100000 00020000 "0:appsbl_1"
mtd18: 00080000 00020000 "0:art"
mtd19: 00080000 00020000 "0:art_1"
mtd20: 00080000 00020000 "0:orgdata"
mtd21: 00080000 00020000 "0:orgdata_1"
mtd22: 04000000 00020000 "rootfs"
mtd23: 04000000 00020000 "rootfs_recover"
mtd24: 06e80000 00020000 "user_property"

リカバリ先は「rootfs」および「rootfs_recover」の2つのパーティションです。

「rootfs = /dev/mtd22」「rootfs_recover = /dev/mtd23」であることを確認します。

以下のコマンドでリカバリー用ファームウェアを書き込みます。


root@OpenWrt:/tmp# ubiformat /dev/mtd22 -f ./wxr_6000ax12s_jp_354.ubi
ubiformat: mtd22 (nand), size 67108864 bytes (64.0 MiB), 512 eraseblocks of 131072 bytes (128.0 KiB), min. I/O size 2048 bytes
libscan: scanning eraseblock 511 -- 100 % complete
ubiformat: 512 eraseblocks have valid erase counter, mean value is 4
ubiformat: flashing eraseblock 368 -- 100 % complete
ubiformat: formatting eraseblock 511 -- 100 % complete
root@OpenWrt:/tmp#
root@OpenWrt:/tmp# ubiformat /dev/mtd23 -f ./wxr_6000ax12s_jp_354.ubi
ubiformat: mtd23 (nand), size 67108864 bytes (64.0 MiB), 512 eraseblocks of 131072 bytes (128.0 KiB), min. I/O size 2048 bytes
libscan: scanning eraseblock 511 -- 100 % complete
ubiformat: 512 eraseblocks have valid erase counter, mean value is 3
ubiformat: flashing eraseblock 368 -- 100 % complete
ubiformat: formatting eraseblock 511 -- 100 % complete
root@OpenWrt:/tmp#

User Property Partitionの初期化

復元作業の最後はuser_propertyパーティションの初期化です。

OpenWrt上での利用者個別設定情報をクリアしておきましょう、という作業ですね。

OpenWrt Support Commitには以下の記載があります。

6. Remove “rootfs”/”rootfs_data” volume from user_property partition

example:

. /lib/upgrade/nand.sh
UBI=$(nand_attach_ubi user_property)
ubirmvol /dev/$UBI -N rootfs
ubirmvol /dev/$UBI -N rootfs_data

7. Reboot

OpenWrt Support Commitより抜粋

つまり「user_property」パーティション内から「rootfs」および「rootfs_data」ボリュームを削除後に再起動するとメーカーファームウェアでルーター再起動、という流れです。


root@OpenWrt:~# . /lib/upgrade/nand.sh
root@OpenWrt:~# UBI=$(nand_attach_ubi user_property)
root@OpenWrt:~# ubirmvol /dev/$UBI -N rootfs
root@OpenWrt:~# ubirmvol /dev/$UBI -N rootfs_data
root@OpenWrt:~# 
root@OpenWrt:~# reboot

以上のように手順通りでルーターを再起動。

ルーター再起動でメーカーファームウェアへ復元完了

再起動してきたWXR-6000AX12はメーカーファームウェア状態で起動してきます。

WXR-6000AX12へOpenWrtをインストール

おかえり!バッファロー!

以上、WXR-5950AX12用ファームウェアのインストールからメーカーファームウェアへの復元が完了です。

まとめ、WXR-6000AX12でOpenWrtは動くのか!?

このように、WXR-6000AX12へWXR-5950AX12用のOpenWrtファームウェアをインストールしてみました。

結果としては「動く」、だけど「使えない!意味がない!」という結果に終わりました。

10ギガ回線で10ギガ対応ルーターを使いながらも1GbE程度の速度では意味がありません。

これは私だけの(我が家のWXR-6000AX12だけの)問題・現象なのでしょうか・・・

WXR-5950AX12用ファームウェアが使える!リカバリもできる!

WXR-5950AX12用ファームウェアが導入できて、メーカーファームウェアへ戻すこともできる、という点とその手順がわかりました。

問題点は(現状わかっているのは)通信速度だけなので、また時間があるときにでもいじってみたいと思います。

以上、前からやってみたかった「WXR-5950AX12用ファームウェアはWXR-6000AX12で使えないのか?」を冬休みの宿題的にやってみました。

なぜOpenWrtルーターにこだわるのか?

現在、自宅の10ギガ回線ではヤマハのRTX1300を使っています。

このため、10ギガ回線導入時から利用していたWXR-6000AX12は約一年程度で退役となりました。

しかし、WXR-6000AX12をOpenWrt化できればtailscaleを動作させることができます。

もはや私にはtailscaleはなくてはならないツールとなっており、現在自宅では仮想サーバーを常時稼働させてその仮想マシンとしてtailscaleを動作させています。

WXR-6000AX12にOpenWrtが導入できるなら、仮想サーバーの常時稼働をやめてWXR-6000AX12でtailscaleを動作させたい!と思っています。

※それはそれでRTX1300がもったいないのですが・・・

WXR-5950AX12なら10ギガなりの速度出るのか?

フレッツ光クロスなど10ギガ回線が普及してきている中で、OpenWrtルーターで対応するとなるとWXR-5950AX12のみが選択肢となります。

本当にWXR-5950AX12なら10ギガ回線なりの速度がでてるのでしょうか?・・・と、疑問に思ったりもします。

メルカリなどではWXR-5950AX12が結構活発に取引されているようですが、OpenWrt化が目的だと思っています。

今回、私のWXR-6000AX12は10ギガ回線なりの速度が出ませんでしたが、はたしてWXR-5950AX12ならOpenWrt化しても10ギガ回線なりの速度が出ているのでしょうか?

ネットで検索しても使い勝手のレポートなどもないのですが・・・

自己責任でお願いします

「WXR-5950AX12用ファームウェアをWXR-6000AX12へインストールできる」「オリジナルファームウェアへも戻せる」ことがわかりました。

今後、以下の点について調べてみたいと思います。

今後の課題?

  • 10ギガ回線なりの速度が出ない

もしこの記事を見て「自分もやってみよう!」と思った方いらっしゃれば、「自己責任」でお願いしますね。

私は「インストール→リカバリ」を3回ほどやっているので手順としては間違いないとは思うのですが・・・

また、もしチャレンジされた方で10ギガ回線なりの速度が出る方がいらっしゃれば、ぜひコメント欄または「問い合わせ」からその秘訣を教えてくださいm(__)m
※これが言いたかった!

コメント

  1. 匿名 より:

    WXR-5950AX12をopenwrt化しました。pcで作成したopenwrt等と光クロスで比較しましたが、速度は出ませんでした。これから純正ファームに戻します。

    • 管理人 より:

      コメントありがとうございます。
      やはり5950AX12でも速度出ないんですね・・・
      「6000AX12だとなぜ?」と思ってNSSドライバーの情報探ってたんですが、すっきりしました。
      バージョンアップに期待してみます(他力本願)。

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