楽天モバイルには「楽天モバイル自社回線エリア」と「(国内)パートナーエリア」という2つのエリアがあります。
さらに楽天モバイルは海外でも使えるので「(海外)パートナーエリア」も追加すると3つのエリアがある、ということになります。
自分の住んでる場所をエリアマップで見る場合など、ちょっと複雑ですね。
(国内)パートナーエリアはKDDI(au)回線を借りているエリアであり、「楽天モバイルってauじゃないの?」という方もいて、それもある意味正しいですね。
この記事では楽天モバイルの3つのエリアを詳しく説明していきます。
楽天モバイルの3つのエリア
楽天モバイルが利用可能なエリアを確認する場合の注意点として、楽天モバイルには3つのエリアが存在するという点に注意が必要です。
楽天モバイルの3つのエリアは以下の3つになります。
国内 エリア |
楽天モバイル 自社回線エリア |
楽天モバイルの自社設備によるエリア ・まだ全国をカバーできていない ・全国へ急速に拡大中 |
---|---|---|
国内パートナーエリア | 全国をカバーするauプラチナバンドが使える ・KDDI(au)から借りた電波で提供している ・すでに全国をカバーしている ・楽天自社回線エリアの拡大により順次縮小 |
|
海外 エリア |
海外パートナーエリア | 世界66の国・地域でも使える ・2GB/月まで基本料金内でデータ通信できる |
上記の3つのエリアによってサービス内容が異なるために、自分がどのエリアなのかを確認しておくことは大切です。
この楽天モバイルの3つのエリアについて、まず簡単に説明していきます。
エリア① 楽天モバイル自社回線エリア
まずは「楽天モバイル自社回線エリア」です。
楽天モバイルの自社のアンテナ設備により通信サービスを提供するエリアであり、「月額3,278円でギガ使い放題!」という使い方ができるエリアです。
以下のエリアマップは楽天モバイルの関東地区エリアマップ(2021年10月時点)になります。
濃いピンクは楽天自社回線エリアで、薄いピンクはパートナーエリアです。
首都圏などはほぼ「濃いピンク(楽天モバイル自社回線エリア)」となっていますが、山間部などはまだまだ「薄いピンク(パートナーエリア)」となっています。
エリア急速拡大中
まず楽天モバイル自社回線エリアはまだ全国をカバーできていません。
2020年4月のサービス開始以来急速に自社回線エリアは拡大されてきていますが、2021年10月時点で人口カバー率94%となっており、2022年春までに人口カバー率96%を達成予定としています。
現在楽天モバイル自社回線エリアでない方でも、しばらくすると楽天モバイル自社委回線エリアとなるはずです。
自社回線エリアならギガ無制限で月額3,278円
楽天モバイルの料金プラン「UN-LIMIT」は「使った分だけ支払う」という4段階従量制プランになっていて「使わない月(~1GB/月)は無料」から「どれだけ使っても(無制限)月額3,278円」という料金体系です。
そして自社回線エリア内でのデータ通信についてはこの「月額3,278円でギガ無制限、速度制限なし」という使い方ができるエリアです。
エリア② 国内パートナーエリア
楽天モバイル自社回線エリアは2020年4月のサービス開始時には東京・大阪などをはじめとした都市部のみに限定されていました(その後全国へ急速に拡大中)。
この時点で自社回線エリアでカバーできないエリアをKDDI(au)の協力により「auプラチナバンド」でカバーしています。
このように楽天モバイルでauプラチナバンドが使えるエリアを「(国内)パートナーエリア」と呼んでおり、auスマホが使える場所なら楽天モバイルも使える、というエリア構成になっています。
以下のエリアマップは楽天モバイルの北海道エリアマップ(2021年10月時点)になります。
濃いピンクは楽天自社回線エリアで、薄いピンクはパートナーエリアです。
上記のように、北海道地区ではまだまだ自社回線エリアは狭く、パートナーエリアが広いことがわかります。
国内パートナーエリアでは高速通信5GB/月まで
国内パートナーエリアは楽天モバイルから見ると「KDDI(au)から借りている電波」なので、自社回線エリアほどサービスが良くありません。
楽天モバイル自社回線エリアが「ギガ無制限」であるのに対して、国内パートナーエリアでの通信は「高速通信は5GB/月まで」と制限されています。
国内パートナーエリアは順次縮小されていく
国内パートナーエリアは楽天モバイルが自社回線エリアでカバーできないエリアをKDDI(au)から電波を借りて展開しているエリアです。
なので、楽天モバイル自社回線エリアの拡大により国内パートナーエリアは順次縮小されていきます。
つまり、今は国内パートナーエリアでの通信であってもやがては楽天モバイル自社回線エリアでの通信になる、ということです。
自社回線エリアととパートナーエリアの関係
国内における楽天モバイルのエリアはちょっと複雑です。
まずは「全国で使えるパートナーエリア」が前提となり、その上で「楽天モバイル自社回線エリアを広げていく」という状況になります。
この時点で「楽天自社回線エリア」と「パートナーエリア」に分かれます。
されに「楽天モバイル自社回線エリアが十分行き届いた地域ではパートナーエリアを停止(終了)する」ということになります。
この結果、最終的にはパートナーエリアはなくなり全国を楽天モバイル自社回線エリアのみでカバーする、という状況になるはずです。
楽天自社回線エリアは急速拡大している
楽天モバイルは2020年4月にサービスを開始しました。
サービス開始当初は本当に東京・大阪・名古屋程度しか自社回線エリアはありませんでした。
しかし、2021年10月現在、非常に広いエリアに楽天モバイル自社回線エリアが広がっているのがわかります。
楽天モバイルでは「2022年春頃までに人口カバー率96%に到達予定」としています。
そして都市部からパートナーエリアは停止(終了)している
2020年4月の楽天モバイルサービス開始当初はKDDIから借りているパートナーエリアがほとんどでした。
つまり、auスマホが使える場所なら楽天モバイルも使える、という状況でした。
しかし、当然ながらこの一年間で楽天モバイル自社回線エリアは全国に広がり、その分(広がった分)だけパートナーエリアは終了していきます。
実際、2020年末には東京23区内や大阪市内ではパートナーエリアが終了し楽天モバイル自社回線のみとなりました。
この結果、「楽天自社回線のみ」と「楽天自社委回線とパートナー回線の混在」
このように、最終的には全国のパートナーエリアは終了し、KDDIと楽天モバイルの契約上では2026年までにはパートナーエリアの提供を終了する、と記載されています。
パートナーエリアは「楽天自社回線エリアが十分行き届いたエリアから順次終了」という契約になっているため、エリアマップで「楽天モバイル自社回線エリア(濃いピンク)」となっていても実際にはパートナーエリア回線につながる場合も多くあります。
一方でパートナーエリアが終了した地域では楽天モバイル自社回線しか使えなくなります。
このように、現在はパートナーエリアを楽天モバイル自社回線エリアで置き換える、というエリア拡大戦略の過渡期であるため、多くの楽天モバイル自社回線エリアにおいて自社回線とパートナー回線が混在している状況です。
エリア③ 海外パートナーエリア
楽天モバイルは海外でも使えます、しかも基本料金内で海外データ通信が利用できます。
楽天モバイルは海外通信事業者との提携により「海外パートナーエリア」を展開しており、海外66の国・地域で基本料金内で2GB/月までのデータ通信が利用できます。
この海外エリアを海外パートナーエリアと言います。
高速通信使い放題の「自社回線エリア」
楽天モバイルの3つのエリアについて簡単に説明してきました。
楽天モバイルは国内では楽天自社回線エリアとパートナーエリア(au回線)が混在していますが、将来的には自社回線エリアの拡大によりパートナーエリアは停止(終了)します。
そして、楽天モバイルで最高のサービスを受けられるのも「楽天自社回線エリア」での利用となります。
楽天モバイル自社回線エリア急速に拡大中
楽天モバイルがサービス開始した2020年4月当初は自社の設備でサービス提供する楽天自社回線エリアは東京23区や大阪・名古屋などに限られており、国内のほぼ全体がパートナーエリア(au回線)でした。
しかし、1年後の現在(2021年10月)には非常に広いエリアが自社回線エリアとなっており、すでに人口カバー率94%を達成、楽天モバイルでは「2022年春には人口カバー率96%到達予定」と述べています。
東京を中心としたエリアではほぼ全体が楽天自社回線エリア(濃いピンク)となっています。
東京23区内においてはすでにパートナーエリアは終了(2020年末)しており、楽天自社回線のみでのサービスに切り替わっています。
大阪を中心とする関西方面・西日本方面でも中国山地あたりを除いてほぼ楽天自社回線エリアとなっています。
大阪市内や名古屋市内でも2020年末にはパートナーエリアが終了しています。
九州においても福岡・熊本を中心として自社回線エリアが広がっており、すでに福岡では2021年10月よりパートナーエリアの停止(終了)も始まっています。
北海道は少しエリア展開が遅れているようです。
札幌方面以外はいまだにパートナーエリアによる地域が広く残っており、このエリアでの自社回線化が人口カバー率96%達成の肝となるでしょう。
ご自分のお住まいのエリアをぜひ確認してみてください。
楽天自社回線エリアのサービス内容
楽天自社回線エリアでは楽天モバイル「UN-LIMIT」の最高のサービスが提供されます。
楽天モバイルの料金プラン「UN-LIMIT」は「使った分だけの4段階従量制プラン」で最安「使わない月(~1GB/月)は無料」から最大「どれだけ使っても(ギガ無制限)月額3,278円」というプランになっています。
サービス仕様 | UN-LIMIT | ||
---|---|---|---|
1回線目 | 2回線目以降 | ||
月額基本料金 | ~1GB/月 | 0円/月(無料) | 1,078円/月 |
1~3GB/月 | 1,078円/月 | ||
3~20GB/月 | 2,178円/月 | ||
20GB/月以上(無制限) | 3,278円/月 | ||
高速通信 | 無制限 | ||
低速通信 | なし ※高速通信無制限なので不要 |
そして、楽天モバイル「UN-LIMIT」は自社回線エリアでのデータ通信なら「ギガ無制限」「速度制限なし」という使い方ができます。
使わない月(~1GB/月)は無料、ユニバーサルサービス料なども楽天モバイルが負担するので本当に請求がありません。
そしてどれだけ使っても最大で月額3,278円の使い放題、速度制限なしという使い方ができます。
ドコモ・au・ソフトバンクの大手キャリアでは無制限プランは月額6,500円ほどなので楽天モバイルなら約半額で無制限での使い方ができるというサービス内容になります。
この「速度制限なしでギガ無制限」が楽天モバイル自社回線エリアの最大の特徴です。
3大キャリアの半額で無制限プランが使える「楽天モバイル自社回線エリア」はエリア急速拡大中ですが、今後もどんどん拡大してほしいですね。
パートナーエリアのサービス内容
楽天モバイル自社回線でのエリアがまだ提供できていないエリアはKDDI(au)の電波を借りた「パートナーエリア」での利用となります。
パートナーエリアはKDDI(au)の「auプラチナバンド」によるエリアなので全国で広く利用可能、地下街や地下鉄内での利用も可能、と万能のエリアになります。
ただし、楽天自社回線エリアの拡大によって順次縮小されていく契約となっており、今はパートナーエリアでの利用であっても将来的には楽天自社回線エリアでの利用となっていきます。
パートナーエリアでは高速通信5GBまで
楽天自社回線エリアでは「速度制限なしでギガ無制限」の使い方ができますが、パートナーエリアでの利用では「高速通信は5GB/月まで、超過後の通信速度は1Mbps」とかなり制限が厳しくなります。
このことから、パートナーエリアでのサービス内容は以下のようになります。
サービス仕様 | UN-LIMIT | ||
---|---|---|---|
1回線目 | 2回線目以降 | ||
月額基本料金 | ~1GB/月 | 0円/月(無料) | 1,078円/月 |
1~3GB/月 | 1,078円/月 | ||
3~20GB/月 | 2,178円/月 | ||
20GB/月以上(無制限) | 3,278円/月 | ||
高速通信 | 5GB/月まで ※1GB=550円で追加チャージ可能 |
||
低速通信 | 通信速度1Mbps ※アプリで「高速・低速切り替え」可能 ※低速通信使い放題 |
パートナーエリアでのデータ通信容量は月間5ギガまでとなっており、もし足りなければ追加チャージすることができます。
追加チャージの料金は「1GB=550円」と圧倒的に安く、格安SIM含めておそらく最安のチャージ料金です。
楽天モバイルで追加チャージしたデータ容量はチャージした日から31日間が有効期限となっています。
低速通信でも結構快適!
パートナーエリアでのデータ通信容量が5GB/月を超過すると通信速度は1Mbpsに制限されます。
しかし、この「低速通信1Mbps」は結構快適でYoutubeをはじめとした動画サービスも標準画質程度は十分見れてしまうくらいの速度です。
LINEやメールの待ち受けなどの普段使いには全く問題のない低速通信で、速度制限となっても結構快適に使うことができます。
さらに低速通信(1Mbps)はデータ通信量に制限がなく、「低速通信(1Mbps)使い放題」というサービス内容になっています。
アプリで「低速・高速」の切替ができる
パートナーエリアでのデータ通信が5GB/月を超過すると低速通信(1Mbps)に速度制限されますが、超過しなくてもアプリで自由に「低速通信・高速通信」を切り替えることができます。
なので普段の待ち受けやLINEやメールや簡単なアプリ利用では低速通信に設定しておき、動画を見るときだけ高速通信に切り替える、という使い方でパートナーエリアでの「高速通信は5GB/月まで」の使い方においてギガ節約の使い方ができます。
そしてアプリで「低速通信」に切り替えてももちろん「低速通信は無制限」なので、低速通信では高速通信ギガ(5GB/月)を消費しません。
パートナーエリアと自社回線エリアのどちらの繋がっている?
このようにパートナーエリアは楽天モバイル自社回線エリアとはサービス内容が少し違います。
楽天モバイルとしてはパートナーエリアでのデータ通信はKDDI(au)の電波を借りており、利用量に応じてKDDI(au)へ利用料金を支払わないといけないのでさすがに楽天自社回線エリアと同じように「ギガ無制限」とはできないわけです。
では、自分のスマホがパートナーエリア回線と楽天自社回線のどちらにつながっているのか?は簡単にわかります。
楽天モバイルポータルアプリ「my楽天モバイル」を開くと現在接続中の回線エリアを見ることができます。
楽天自社回線に接続中なら「楽天回線エリア接続中」と表示され、パートナー回線に接続中なら「パートナー回線接続中」と表示されます。
なお、これは楽天モバイルのSIMを刺したスマホでなくても(他のスマホでも)同じ情報を見ることができます。
さらにWEB版の「My楽天モバイル」でも同じ情報を見ることができます。
パートナー回線と従量制プラン「UN-LIMIT」の関係
このようにパートナーエリアでは楽天自社回線エリアと違って「高速通信は5GB/月まで」「超過後は1Mbps使い放題」「アプリで低速・高速切り替え可能」とちょっとサービス内容が違ってきます。
楽天自社回線エリアでは低速通信という概念はなく「高速通信無制限」ですが、パートナーエリアでは低速通信という考え方が出てきます。
では、楽天モバイルの従量制プラン「UN-LIMIT」ではパートナーエリアでの低速通信データ通信容量はどうなるのでしょうか?
答えは「パートナーエリアでは高速通信も低速通信も合算した通信量で課金される」ということになります。
つまりパートナーエリアでの通信は高速通信と低速通信の利用データ量を合算して以下の料金体系が適用されます。
サービス仕様 | UN-LIMIT | ||
---|---|---|---|
1回線目 | 2回線目以降 | ||
月額基本料金 | ~1GB/月 | 0円/月(無料) | 1,078円/月 |
1~3GB/月 | 1,078円/月 | ||
3~20GB/月 | 2,178円/月 | ||
20GB/月以上(無制限) | 3,278円/月 | ||
高速通信 | 5GB/月まで ※1GB=550円で追加チャージ可能 |
||
低速通信 | 通信速度1Mbps ※アプリで「高速・低速切り替え」可能 ※低速通信使い放題 |
低速通信で高速ギガを節約しても課金はされる
パートナーエリアでは高速通信は5GB/月まで使えます。
5GB/月を超過した場合またはアプリで「低速通信」に切り替えた場合には低速通信1Mbpsとなり、この低速通信では高速ギガを消費せず無制限で使えます。
低速通信では高速ギガ(5GB/月)を消費しないけど、課金対象のデータ通信量には加算される、という点に注意してください。
課金は全エリアの全データ通信量で課金される
楽天自社回線の電波とパートナー回線の電波が混在するエリアでは、場所によって楽天自社回線につながったりパートナー回線につながったりします。
楽天自社回線では「ギガ無制限、速度制限なし」でありパートナー回線では「高速ギガ5GB/月まで、超過後は低速1Mbps使い放題」です。
楽天モバイル「UN-LIMIT」の4段階従量制プランでは、「全エリアの全データ通信量によって課金される」となります。
「どのエリアで通信したか」「高速通信の利用量・低速通信の利用量」などには関係なく「全エリアの全データ通信量によって課金される」という点に注意してください。
※もちろん、後述の「海外パートナーエリアでのデータ通信量も加算して課金」となります。
パートナーエリアの提供エリアと終了エリア
楽天モバイルは2020年4月にサービス開始した新しい通信キャリアであり、それまでに通信設備は一切持っていません。
このため、楽天モバイルは「基本的にKDDI(au)の回線を借りてサービス開始、自社回線エリアを順次増やしていく」という形でサービス開始しています。
そして現在は「自社回線エリアが充実したエリアから順次KDDI(au)回線を終了し自社回線のみに切り替えていく」という状況の過渡期に入っています。
回線を貸しているKDDI(au)では楽天モバイル向けのローミング情報を公開しています。
ローミングサービス提供エリア
楽天モバイルのパートナーエリアはKDDI(au)の「auプラチナバンド」を借りてサービス提供しています。
KDDI(au)の「auプラチナバンド」はすでに日本全国で人口カバー率99%以上をカバーしており全国どこでも使える電波と言えます。
そして、KDDI(au)はこの「auプラチナバンド」の電波をエリアごとに楽天モバイルへ提供しています。
提供エリアは「ローミングサービス提供エリア」として公開されています。
上記はKDDI(au)が楽天モバイル向けに提供しているローミングエリアマップ(つまりパートナーエリア)の首都圏のエリアマップです。
オレンジ色の部分がローミング提供しているエリアです。
このエリアマップを見るとわかるように、東京23区内ではKDDIのローミングは提供されておらず、このエリアは2020年末にローミング提供を終了しています。
ローミングの終了予定
また、KDDIは同ページにて「ローミングサービスの提供エリア/終了予定エリア」も公開しています。
先述のように東京都内ではすでに2020年末に多くのエリアでローミング終了しており、現在でも提供されているのは一部のエリアのみとなっています。
大阪についても大阪市内は2020年末にローミング終了しており、またそれ以外のエリアにおいてもすでにローミング終了が予定されています。
福岡県では「福岡市内・北九州市内において2022年3月末までに順次ローミング終了予定」となっていますが、実際には2021年10月より順次ローミング終了されています。
実際には予定よりもかなり前倒しでローミング終了しているようです。
それだけ楽天モバイル自社回線エリアが急速に拡大している、ということでしょう。
パートナーエリアはやがて(2026年までには)終了する
このように、パートナーエリア(au回線)は楽天モバイル自社回線エリアの拡大により順次終了していきます。
この結果、現時点では2026年までには全国のすべてのエリアでパートナーエリア(au回線)は終了予定となっています。
海外でも使える!「海外パートナーエリア」
楽天モバイルは海外でもデータ通信を利用することができます。
「利用できる」だけでなく「基本料金内で利用できる」という点がポイントで、月額最大3,278円の範囲内で海外でも2GB/月までのデータ通信が含まれている、というサービスになります。
別途手続きやオプション加入することなく、対応エリアであればそのまま海外でもデータ通信ができます。
もちろん、2GB/月で足りなければ「1GB=500円(非課税)」で追加チャージすることができ、このチャージ料金は海外の安いプリペイドSIMを購入するよりも安い料金設定となっています。
世界66の海外パートナーエリア
楽天モバイルの海外パートナーエリアは世界の66の国・地域が対象となっていて、日本人が普通に渡航しそうな場所はほぼカバーしています。
楽天モバイルの海外パートナーエリアは世界の地域ごとに検索することができます。
海外パートナーエリア利用時の注意点
海外パートナーエリアはその国・地域の通信事業者と楽天モバイルが業務提携することで実現しています。
つまり、海外パートナーエリアでデータ通信を利用するためにはスマホがその現地通信事業者の電波に対応している必要があります。
この点についても楽天モバイルのホームページには渡航予定の国・地域ごとに使用予定のスマホ検索ができるようになっています。
上記のように「渡航先を台湾、利用するスマホはiPhone SE(第二世代)」で検索すると、以下のような検索結果が得られます。
この結果により、「iPhoneSE(第二世代)なら台湾でも使える」「2GB/月までは基本料金内で使える」ということがわかります。
ドコモ・au・ソフトバンクのスマホには注意
日本国内で使っているスマホは多くの場合海外でも利用可能です。
ただし、ドコモ・au・ソフトバンクで購入したAndroidスマホの場合には注意が必要で、この場合にはちゃんと上記検索で確認しておく必要があります。
ドコモ・au・ソフトバンクで購入したスマホは自社の回線周波数帯のみを利用可能とし、それ以外(他社)では利用できない(利用しづらい)設定となっているスマホもあります。
このようなスマホでは海外の周波数に対応していない可能性が高く、結果として海外パートナーエリアを利用することができません。
多くの「SIMフリースマホ」や「iPhoneシリーズ」はまったく問題ない場合が多いですが、ドコモ・au・ソフトバンクで購入したAndroidスマホをご利用の場合には事前確認必須です。
海外パートナーエリアでのサービス内容
楽天モバイルを海外パートナーエリアで利用する場合には基本料金内で2GB/月までのデータ通信が可能です。
2GB/月を超過すると通信速度が128Kbpsに制限されるので、ほぼ使い物になりません。
この場合(2GB/月で足りない場合)には「1GB=500円(非課税)」で追加チャージすることができ、この値段は安い現地のプリペイドSIMを購入するよりも安い価格になっています。
楽天リンクで海外から国内へ無料通話もできる
楽天モバイルは通話料金無料となるアプリ「楽天リンク」が提供されています。
楽天リンクはスマホがネットに繋がっていれば電波がなくても(Wi-Fiでも)使えるし、もちろん海外パートナーエリアでも利用可能です。
そして楽天リンク(Rakuten Link)を使えば海外にいるときでも日本国内のスマホ(他社スマホ含む)・固定電話へ通話料金無料で音声通話発信することができます。
Androidスマホなら海外着信料金も無料
楽天モバイルの電話に音声通話の着信があった場合、Androidスマホなら楽天リンクに着信し、iPhoneならiOS標準アプリに着信します。
- Androidスマホは楽天リンクに着信
- iPhoneはiOS標準電話アプリに着信
これは海外にいるときでも同じ着信ルールです。
つまり、海外にいるときに日本国内から通話着信があった場合「Androidスマホなら楽天リンク(アプリ)通話」となり「iPhoneなら標準電話アプリ着信(つまり国際通話着信)」となるということです。
Androidスマホなら楽天リンク着信(アプリ着信)となることで国際通話着信とはならないため、国際通話着信時の着信料金が課金されません。
iPhoneの場合には標準電話アプリ着信となり国際通話着信となるため、国際通話着信時の着信料金が課金されます。
- Androidスマホなら発信通話料無料、着信料金無料
- iPhoneなら発信通話料無料、着信料金は課金される
3つのエリアと4段階従量制プラン「UN-LIMIT」の関係
このように、楽天モバイルには3つのエリアが存在し、それぞれサービス内容が異なります。
国内 エリア |
楽天モバイル 自社回線エリア |
楽天モバイルの自社設備によるエリア ・まだ全国をカバーできていない ・全国へ急速に拡大中 |
---|---|---|
国内パートナーエリア | 全国をカバーするauプラチナバンドが使える ・KDDI(au)から借りた電波で提供している ・すでに全国をカバーしている ・楽天自社回線エリアの拡大により順次縮小 |
|
海外 エリア |
海外パートナーエリア | 世界66の国・地域でも使える ・2GB/月まで基本料金内でデータ通信できる |
一方で、楽天モバイルの料金プランは「使った分だけ支払う4段階従量制プラン」の「UN-LIMIT」ただひとつです。
サービス仕様 | UN-LIMIT | ||
---|---|---|---|
1回線目 | 2回線目以降 | ||
月額基本料金 | ~1GB/月 | 0円/月(無料) | 1,078円/月 |
1~3GB/月 | 1,078円/月 | ||
3~20GB/月 | 2,178円/月 | ||
20GB/月以上(無制限) | 3,278円/月 |
上記のように「使わない月(~1GB/月)は無料」「どれだけ使っても最大3,278円」の4段階従量制プランとなっています。
料金プラン「UN-LIMIT」と3つのエリアの関係
楽天モバイルの4段階従量制プランと3つのエリアをまとめると、料金及びサービス内容は以下のようになります。
サービス仕様 | UN-LIMIT | |||
---|---|---|---|---|
1回線目 | 2回線目以降 | |||
月額基本料金 | ~1GB/月 | 0円/月(無料) | 1,078円/月 | |
1~3GB/月 | 1,078円/月 | |||
3~20GB/月 | 2,178円/月 | |||
20GB/月以上(無制限) | 3,278円/月 | |||
国内 | 自社回線エリア | 高速通信 | 無制限 | |
低速通信 | なし ※高速通信無制限なので不要 |
|||
パートナーエリア | 高速通信 | 5GB/月 ※「1GB=550円」で追加チャージ可能 |
||
低速通信 | 通信速度1Mbps ※低速通信使い放題 ※アプリで「高速・低速」切り替え可能 |
|||
海外 | パートナーエリア | 高速通信 | 2GB/月 ※「1GB=500円(非課税)」で追加チャージ可能 |
|
低速通信 | 通信速度128Kbps ※低速通信使い放題 ※アプリで「高速・低速」切り替え不可 |
従量制プランのデータ通信量は全エリア・全データで計算
楽天モバイルの料金プラン「UN-LIMIT」は使った分だけ支払う4段階従量制プランです。
この「使った分だけ」は「全エリアでの通信、高速・低速での通信」をすべて合算したデータ通信量で課金されます。
国内や海外でのパートナーエリアで「低速通信」を利用したとしても、その低速通信でのデータ通信量も課金の対象となる点に注意してください。
※なお、「追加チャージ」で購入したデータ通信量は従量制課金の対象外です。
まとめ、パートナーエリアはどんどん縮小していく!
楽天モバイルは「自社回線エリア」と「(国内)パートナーエリア」があることから、エリアによってサービス内容が違いちょっと複雑でわかりにくいです。
楽天自社回線エリアは楽天モバイルが自社の設備でサービス提供するエリアなので、どんどん戦略的なサービスを提供していくことができます。
パートナーエリアはKDDI(au)の電波を借りているエリアであり、利用データ量によって楽天モバイルはKDDIへ利用料を支払わないといけません。
そして、楽天自社回線エリアが拡大していくことでパートナーエリアはその役目を終えてサービス終了していきます。
楽天モバイルのエリアの最終形態は「日本全国を自社回線エリアとする(パートナーエリアはなくなる)」ことです。
パートナー回線が終了するとどうなる?
2020年末に東京23区内でパートナー回線が終了しました。
東京23区は楽天モバイルサービス開始当初(2020年4月)より楽天モバイル自社回線エリアとパートナーエリアの混在したエリアでした。
なので、23区内での利用者は場所によって繋がりやすいほうの回線につながっていたはずで、結果として「楽天モバイルはどこでも使える」となっていたはずです。
だって、パートナーエリア(au回線)は地下街・地下鉄の中でも使える電波ですから、どこもで使えるはずです。
しかし、2020年末に23区内でのパートナー回線終了により、「自宅で繋がらなくなった」「地下街で繋がらなくなった」「あっちでもこっちでも繋がらなくなった!」と、ちょっとした阿鼻叫喚状態となりました。
多くのエリアで2022年3月末に終了
すでにパートナーエリアが終了している東京・大阪・名古屋などに加えて、2021年10月以降からさらに多くのエリアでパートナーエリアが終了してきています(現在進行形)。
そして、非常に多くのエリアが2022年3月末までにパートナーエリアが終了します。
この時点で、非常に多くのエリアはパートナーエリアのない楽天モバイル自社回線のみでのサービス提供となります。
また、楽天モバイルとKDDIの契約上、日本全国で2026年にはパートナーエリアが終了します。
このように、全国で楽天モバイル自社回線エリアは急速拡大中であり、それに伴いパートナーエリアも急速縮小中、というのが現在のエリア状況になります。
自社回線エリアならフルサービス
楽天モバイルは今までのスマホ料金を劇的に安くする魅力的なプラン「UN-LIMIT」を提供しています。
使わない月(~1GB/月)は無料、ユニバーサルサービス料金も含めて請求がありません。
一方でどれだけ使っても最大で月額3,278円、ドコモ・au・ソフトバンクの無制限プランの約半額で使い放題ができるプランです。
このように、楽天モバイルの最大の魅力は楽天モバイル自社回線エリアで提供されます。
そして、この自社回線エリアが国内で急速に拡大中、というのが現在進行形で行われています。
現在パートナーエリアの方、「使い放題で月額3,278円にならない!」という方も意外に早く楽天モバイル自社回線エリアになるでしょう。
楽天モバイルのエリア情報に注目してみてください。